前回の記事で、「初期は70点で出す」の70点に必ず含めるものとして、計測が公開初日から入っていることを挙げました。じゃあその「計測」は具体的に何をすればいいのか。サイトやLPを公開した日にやる初期設定を、順番に書きます。
先に言っておくと、全部やって1時間かかりません。逆にここでサボると、1ヶ月後の打ち合わせが「データがありません」から始まります。
① GA4——初日は「土台」だけでいい
Googleアナリティクス(GA4)でやることは3つです。
- プロパティを作る
- データストリーム(ウェブ)を作って、測定ID(G-で始まるID)を取得する
- 測定タグをサイトに設置する
設置は、HubSpotのサイトなら設定のサイトヘッダーHTMLに1回貼れば全ページに入ります。WordPressならテーマのヘッダーか計測系プラグインで同じことができます。設置したら、GA4のリアルタイムレポートを開いて、自分のアクセスが1件表示されれば確認完了です。
初日はこれで終わりでいい。レポートの整備も、探索も、目標設定の細かい話も、あとからいくらでもできます。あとからできないのはひとつだけ——データは、タグを入れた日からしか溜まらない。これが「公開初日にやる」理由のすべてです。
② サーチコンソール——登録して、サイトマップを送るだけ
サーチコンソールは「どんな検索語で表示されて、クリックされたか」を見る道具です。初日にやるのは2つ。
- プロパティを追加する。DNSを触れるならドメインプロパティ、触れないならURLプレフィックスで十分。GA4を先に入れておくと、所有権の確認がそのまま通ることが多いです
- サイトマップ(sitemap.xml)を送信する。HubSpotも、WordPressもSEOプラグインを入れていれば、自動生成されています。URLを1行送信するだけです
サーチコンソールは、登録してから検索データが見えるまで数日かかります。「見たくなった日」に登録すると、見たい期間のデータがない。だから公開日にやっておきます。
③ 問い合わせを「数えられる形」にする
ここが一番忘れられがちで、一番もったいないところです。
- フォーム送信後のサンクスページ(完了ページ)を、独立したURLにしておく
- そのページの表示を、GA4のキーイベント(以前の名前ではコンバージョン)として登録する
これが入っていないと、1ヶ月後に「流入は増えたのか」は分かっても、「問い合わせにつながったのか」に答えられません。どこで詰まっているかが分からない数字は、眺めても次の一手につながらない——これは前に書いた「分断」の話と同じ構造です。
現場で見た「あとから直せない」もの
初期設定の話のついでに、実際の現場で何度も出会った「遡れない系」を2つ。
過去データは取り直せない。アクセス解析は、設定した日から先しか記録しません。「リニューアル前後で比較したい」という相談のたびに、「その比較をするためのデータは、今日設定して、今日から溜まります」という会話をしてきました。計測の修正は、サイトの作りが変わるタイミングでしか直せないものも多い。だから公開・リニューアルの日が計測の勝負日です。
ドメインをまたぐと、人がつながらない。記事サイトと申込サイトでドメインが分かれていて、「最初にどの記事を読んだ人が申し込んだのか」が追えない——という現場がありました。これも典型的な遡れない系です。ドメインが分かれる構成なら、初日にクロスドメイン計測の設定まで入れておいてください。
計測にも「70点」がある
完璧な計測設計は、初日には要りません。GA4の土台、サーチコンソールの登録、問い合わせ完了のキーイベント。この3つが公開初日に入っていれば、1ヶ月後のあなたは、感覚ではなくデータを見て次を決められます。
前回の言い方をするなら——計測にも70点があって、それは初日に入れる。残りの30点(レポート整備・細かいイベント設計)は、数字が溜まってからで間に合います。
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